予算特別委員会の審議にトラブルがありました。少し長くなりますがわかりにくいのでここで解説しておきます。

予算委員会というのは議会側が開いて運営するもので、知事以下、行政の責任者たちを招いて審議をおこないます。

議会は政治的に異なる主張の会派の集まりです。普通にやるともめて前に進まないことがあるので、通常はその運営や進行について、事前の「理事会」で申し合わせをしたうえで開かれます。主張の異なる会派同士が同席しても円滑に議事運営をおこなえるようにするための協議です。

しかし、昨日の理事会には2つの会派が理由を明示せず無断欠席をしており、問い合わせをしたら責任者が行方不明だからという回答だったそうです。もちろん理事会の日時はきまっていました。

やむなく理事会は出席したメンバーのみで行われ、その協議にしたがって委員会が開かれました。

しかし、理事会に引き続き、委員会の時間になってもやはり現れなかった2つの会派が、委員会が開かれた瞬間に、部屋に入ってきて「理事会で合意していないのになぜ委員会を開いてるんだ!」と怒鳴り込んできました。席についていたわたしたちは、「え?なんで?来なかったのはそちらなのに。欠席の理由もなかったですし。それに、今も遅刻しましたよね。しかも始まるの待って入ってきたんじゃないですか?」

事前の理事会では「築地市場の移転にかんする基本方針の作成に関わった小島敏郎元特別顧問を委員会に参考人として招致するかどうか」が協議される予定でした。

きちんと協議すると、論理的にも主張的にも招致は不要という結論になってしまうことが読めた状況だったのだろうと思いますが、
そもそも参考人招致を求めていた会派が理事会を欠席したわけですから、招致はしないという結論がでていました。

難癖をつけるとはこういうものかとあっけにとられました。こういうやりかたで都議会の運営を乱すのはどうなんだろうと正直、疑問が。そういう戦法だと言えばそれまでですが。

自分たちの都合のわるい予算が自分たちの都合の悪いかたちで審議されることを阻むこと、そして、おおげさに騒ぐことで都議会が混乱してると世間にアピールすることが目的だったのではないかと思いますが、本来、予算委員会は、行政が示した来年度予算案を議論する、非常に大切な場です。

昨日もできればしっかり全員で議論したかった。残念な展開です。政治的な主張がどうあれ、審議は審議なので、しっかりと進めるべきだと思います。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4246494014032019L83000/

NIKKEI.COM
東京都議会の予算特別委員会で14日、審議が一時混乱した。委員長を出す与党・都民ファーストの会による運営に、野党の自民・共産両党などが反発。両党の委員は抗議の退席をした。3月下旬に予定される2019年度予算案の採決を前に、与野党の対立が先鋭化している。